先週堀江社長が逮捕されてからというもの、メディアはここぞとばかり叩きまくっていて、その批判の内容のなさや、そんなん前からわかってたやんけ、というところには思いっきり違和感を覚えます。

でも、最近友人とこの話をした時に、
「でも、粉飾なんてしてないとこないし、ホリエモンだけかわいそうだよ。」
という同情の声があったのにはもっと違和感が。

まず、粉飾なんてしてないとこないし、というところに大きな？。
こう考えてる人って多いのでしょうか。

私は、会計士という仕事柄、いくつかの会社の監査をしたりしますけど、「粉飾」なんて、なかなかお目にかかれない。
（意図的でなく間違えていたり、見解の相違があったりして議論になることは多いですが。）

話をしていて気付いたのは、おそらく「粉飾」という言葉の捉え方の違いではということ。
確かに経営者には数字をよく見せようというインセンティブが働く場合が多いけど、少なくとも監査を受けるような場合では、適正意見・適法意見を監査法人が出す範囲で、というのが普通だと思います。

たとえば、連結の会計基準が変わる前、つまり現在の実質支配力基準になる前で持株基準だった頃には、持株比率を過半数にしないで、49％とかで、連結はずしを行うことは多々あったようです。
これを指して、見せかけだけきれいにしてる、粉飾だ、というなら、粉飾だらけ、というのもわかります。でも、当時はそれが違法じゃなかった。

でも、ライブドアのやってた「粉飾」って、そういうレベルの話じゃないのでは？
もちろん、報道で断片的にしかわかってないですけど、実質的には増資して発行した自社株の売却で利益を計上しまくるなんて、脱法を越えてる。



もうひとつは、ホリエモンだけかわいそう、というところに？

友人は某IT企業（ほんとにITといっていい方…(笑)）も一時期、ペーパーカンパニーとか使って似たようなことやってなかったっけ、と言ってました。真偽のほどは定かじゃないですけど。

でも、たとえそうであっても、ホリエモンが逮捕されてかわいそうにはつながらない、私には。
明白に違法で、かつ社会的にも看過できない害があった。
それならば逮捕されて当然でしょう？

たしかに、他に同じ（もしくはそれ以上の）ことをやってる人・会社もあって、ライブドアが目立ちすぎたから当局に目を付けられた、というのはそうなんだろうなあと思う。
逮捕して見せしめ、というのも間違ってないと思う。

でも、同じような違法行為を行っている人・会社がいれば、一番目立つのから逮捕するのは、当然でしょう？
そうでなければ、もっと、なんでアイツは逮捕されないのに、と社会は謎に思う。
それに、やっぱり、見せしめ効果という意味で費用対効果もいいだろうし。

blog始めました。

でも、まだ、何をどんな風に書いていこうか、という状態ですが。